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2012 年度 実施状況報告書

第一・第二言語における日本語名詞修飾節習得過程と類型論的差異の影響

研究課題

研究課題/領域番号 23520644
研究機関麗澤大学

研究代表者

大関 浩美  麗澤大学, 外国語学部, 准教授 (50401584)

キーワード国際情報交換 アメリカ、香港
研究概要

1.平成24年度は、英語・ドイツ語を対象とした先行研究と比較可能な実験を行うため、先行研究の詳細な分析および実験方法の検討を行なった。さらに、この分野の第一人者であるハワイ大学のWilliam O'Grady教授のセミナーに参加したり、実験方法に関するコンサルティングを受けた。その段階で、O'Grady教授の指摘により、先行研究における様々な問題点が明らかになり、また、同様な研究を日本語に置き換えて行う場合の問題点も明らかになったため、現在はさらに検討をしているところである。
2.同様な研究を検討している国内および海外(香港)の研究者と連絡をとり、上に述べた問題点の一部については、共同で検討を行っている。
3.本研究課題は、研究代表者がこれまで進めてきた名詞修飾節習得研究を引き続き発展させる形で計画したものである。24年度は、招待講演を2回行い、現在までに得られている成果を含めた発表を行った。また、Mouton社から出版予定の書籍に、コーパスを使った習得研究に関する執筆を行い、同様にこれまで得られた成果を発表した(刊行は次年度の予定)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1.24年度の本研究課題に関する研究の達成度は、当初の計画よりも遅れているため、「③やや遅れている」とした。その理由としては、外部から依頼を受けたシンポジウム・講演・原稿、学会業務、校務等により、エフォート10%とした本研究課題に、計画どおりの時間が費やせなかったことが挙げられる。さらに、具体的な実験計画段階で、様々な問題点が明らかになり、見直しが必要になったことが挙げられる。その一方で、O'Grady氏の指摘により、これまでと異なる方向性での分析の可能性も示され、また、現在コンタクトをとっている国内・海外の研究者からも新たな視点が提供されており、その点では新たな進展があったと考える。
2.ストーリーテリングを使ったデータの収集については、同様のデータを集めて公開する研究者がおり、本研究で収集予定のものと一部重なることがわかったため、計画の修正を検討しているところである。

今後の研究の推進方策

1.平成25年度は、最終年度にあたるため、早急に実験計画を整え、データ収集を行う。また、中国語・韓国語母語話者を対象に、ストーリーテリングを使ったデータ収集をする予定である。収集したデータは文字化を行い、名詞修飾節の取り出し、分析を行う予定である。一方で、日本語を母語とする幼児および日本語母語話者に関しては、同様のデータを既に収集した研究者がコーパスとしてデータの公開するため、そのデータを利用することにしたい。データを収集する必要がなくなった代わりに、タイからの留学生の協力を得て、タイ語のコーパスの分析を行う予定である。また、これらの結果は、早急に分析し、今年度中の学会・研究会等で発表を行う。
2.収集したデータに関しては、名詞修飾節以外にも様々な用途での習得研究に使用することが可能であるため、とりあえず、研究代表者が指導している大学院生・学部生もデータとして使用できる形で整えることを考えている。

次年度の研究費の使用計画

1.データ収集に関しては、被験者への謝金および、収集作業に関するアルバイト謝金を使用する。
2.データの文字化に関しては、業者に依頼する。
3.最新の研究動向に関する知見を得られる第二言語習得関係の国際大会へ参加するために、海外旅費を使用する。
4.データ保存、分析用のコンピューター、統計処理用のソフトを購入する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] わたしたちは新しい文法をどう学ぶのか ――第二言語習得研究からわかってきたこと――2013

    • 著者名/発表者名
      大関浩美
    • 雑誌名

      日本語文法

      巻: 13-2 ページ: 未定

  • [学会発表] 私たちは新しい文法をどう学ぶのか:第二言語習得研究からわかったこと

    • 著者名/発表者名
      大関浩美
    • 学会等名
      日本語文法学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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