研究概要 |
本研究に関して、平成23年度の一年間は大きく二点のことを行った。第一点は研究代表者のこれまでの研究(モノログの議論構造を記述する分析方法の確立、議論の構造産出に影響する要因、および構造の評価を説明する異文化コミュニケーション・モデルを提案・検証する実証的研究)の最終段階のまとめを行うことである。そして、第二点はこの研究を発展させるための新たな研究設計の準備である。一点目に関連する実績としては、モノログの議論の各種構造を日本人の受け手がどう評価するか、という点に関しての実証研究を行い、その成果を発表することである。結果は以下のように、23年度11月の国際学会での発表と、専門誌での論文発表に成果としてあらわれている。基本的に議論構造の評価については、一部の基準を除き日本人も、いわゆる西洋での一般的な議論の評価基準に沿った評価を行うということが示された。二点目に関しては、これまでの研究成果を相互作用的なコミュニケーション環境に応用するため、図書・文献のレビューを行い、学会出席等を通して最近の学術動向の調査を行った。この作業は現在継続中である。Suzuki, S. (2011). Perceptions of argument qualities in Japan. Paper presented at the annual convention of National Communication Association. New Orleans, USA. Suzuki, S. (2011). Perceptions of the qualities of written arguments by Japanese Students. Written Communication, 28, 380-402.
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