研究課題/領域番号 |
23520657
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
KRAUSEONO MARGIT 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70400059)
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キーワード | メディアリテラシー / コミュニケーション / 情報リテラシー |
研究概要 |
研究実施計画に則り、前年度同様データ収集(ニュース録画)を続けながら、本格的な分析に取り組み始めた。 分析対象として取り上げたのは、2011年のリビア内戦に関するニュース(10月20日)と東日本大震災1周年を迎えた2012年3月11日のニュースである。 中間報告として、前者に関してはSociolinguistics Symposium 19(ベルリン自由大学)においてポスターセッションを行い(8月21~24日)、SIETAR Japan2012(麗澤大学)において、"High Five; Five Countries, Five News Programs, Five Presentations"というタイトルで発表を行った(11月10日)。また後者に関しては、室蘭工業大学紀要第62号に、査読付き論文"Comparative Analysis of Three National Primetime TVNews Broadcasts (Preliminary Results)"(101-111)を発表した。 この間の比較分析で明確になったのは、事前にある程度予想されてはいたものの、各国(今回は主として日・独・英)のニュース番組のオーラル・ビジュアル両面におけるコミュニケーションスタイルの相違とそれのニュース番組制作に及ぼす影響の大きさである。この中間報告では、それぞれの番組のオーラル・ビジュアル両面における顕著な特徴に焦点を当てた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要にも記したとおり、平成24年度に予定していた2011年10月20日のニュース(主として日・独・英)に関する比較・分析を終え、Sociolinguistics Symposium 19(ベルリン自由大学)におけるポスターセッション、SIETAR Japan2012(麗澤大学)における発表("High Five; Five Countries, Five News Programs, Five Presentations")を行い、室蘭工業大学紀要第62号に、査読付き論文"Comparative Analysis of Three National Primetime TVNews Broadcasts (Preliminary Results)"(101-111)を発表したからである。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に直面した過去の録画番組入手に関する問題が解決したため、日・独・仏・英・米5カ国のニュース番組がこぞって取り上げた東日本大震災関連ニュース(2011年3月)の文字起こしも滞りなく終了した。これら一週間分のニュースの分析を通じて明らかとなったのは、それぞれの番組(国)のコミュニケーションスタイルとニュース制作における優先順位付けの間に見られる非常に大きな相違である。その詳細に関し、今年度は2つの国際学会で発表を行う。また、あるジャーナルに論文を投稿する予定でもある。 分析を通じて得られた知見は、学生の情報リテラシー及びメディアリテラシーの向上と文化間コミュニケーション能力涵養のためのハンドブックにまとめる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度までに分析対象となる日・独・仏・英・米5カ国のニュース番組の文字起こしは終了しており、平成25年度の目標はその比較・分析を通じての論文作成とその成果の学会発表、そしてその成果を活かした学生向けのハンドブックの作成が主たるものとなるため、旅費60万円、論文の校閲・翻訳・研究補助等20万円、印刷費等10万円を予定している。
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