戦前から戦後にかけての中等学校の英語教員養成の歴史を辿りながら、英語の教師の実践的力量の養成のシステムや状況について研究し、いくつかの成果を得た。まず、第一に、英語教授法や教育実習など授業力育成の要請システムは目的学校、特に高等師範学校しかないこと、第二に、高等師範学校の英語教授法は、附属中学校の教員が出向してその任に当たった事、特に東京の高等師範学校ではそうであった。第三に、教育実習については、かなり現代と同様な緻密な体制で行われており、教授力の主な部分は実習で要請された可能性が高いこと、特に東京の高等師範学校ではオーラルでの授業展開が要求されたことなどが明らかになった。
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