本研究課題では短期交換留学生として派遣・受入れされた調査協力者39 名とともに Personal Attitude Construct 分析(個人別態度構造 PAC 分析と示す)(内藤 1993)とマンスリー・レポートの内省記述の分析を基に、留学意義のイメージや意味解釈を加えながら、認知変容の分析・考察を縦断的に行う質的研究を進めてきた(奥村 2012; 2016)。しかし、調査協力者の文化への理解は、表層的な知覚、気づきに留まっている場合と、価値観、態度、行動を左右し変化させる認識に至っている場合では大きな差があること、その文化に関しても深さの差が多岐に亘っていることが明らかとなった。
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