• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

日本人大学生の英文ライティングにおける統語的複雑性と正確性の発達研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520693
研究機関東京国際大学

研究代表者

成田 真澄  東京国際大学, 言語コミュニケーション学部, 教授 (50383162)

キーワード統語的複雑性 / 名詞句構造 / 冠詞の使用 / 名詞後置修飾要素 / 学習者コーパス / 英文ライティング
研究概要

英語学習者と英語母語話者が産出する英文では、使用される統語構造において差異が見られることが学習者コーパス研究の分野で広く報告されている。本研究では、日本人英語学習者が産出した英文(意見文)を集めた学習者コーパスを使用して、日本人英語学習者が産出した名詞句の構造的な複雑さと正確さが英語母語話者による名詞句とどのように異なるのかを量的かつ質的に比較した。
名詞句は、主辞と呼ばれる主名詞を中心として前置修飾要素と後置修飾要素から構成される。本研究では、前置修飾要素として冠詞の使用を分析し、後置修飾要素として関係代名詞節や分詞節、前置詞句の使用を分析した。
日本人英語学習者が苦手とする冠詞の使用は、英語習熟度が上がっても冠詞使用の全体的な正確さはほとんど変わらないが、英語習熟度によって誤りのタイプが異なることがわかった。一方、日本人英語学習者による名詞後置修飾要素の使用は、前置詞句の使用が圧倒的に多いという面で英語母語話者による使用と共通しているが、使用される前置詞の種類が限られていることがわかった。分詞節の使用が少ないことと関係代名詞節の使用は前置詞句に続いて多いことは、やはり英語母語話者と共通しているが、前置詞句あるいは関係代名詞節にさらに別の前置詞句あるいは関係代名詞節が埋め込まれているという、より複雑な構造が英語母語話者による英文に顕著に見られることがわかった。
実際の英文ライティングの指導において、英語母語話者と日本人英語学習者が産出する名詞句構造の相違点を具体的に示し、より複雑で正確な名詞句構造を作成する練習をさせた。これにより、英文を産出する際に名詞句構造に対して意識するようになったというコメントが得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 日本人英語学習者が産出する名詞後置修飾要素の発達過程2014

    • 著者名/発表者名
      成田真澄
    • 雑誌名

      東京国際大学論叢―言語コミュニケーション学部編

      巻: 第10号 ページ: 1-12

  • [学会発表] Use of Noun Phrase Postmodifiers by Japanese EFL Learners2014

    • 著者名/発表者名
      Narita, M.
    • 学会等名
      Writing Research Across Borders III
    • 発表場所
      Université Paris-Ouest Nanterre La Défense
    • 年月日
      20140219-20140222
  • [図書] Twenty Years of Learner Corpus Research2013

    • 著者名/発表者名
      Narita, M.
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      Presses universitaires de Louvain
  • [備考] 東京国際大学教員・研究業績

    • URL

      http://www.tiu.ac.jp/n_department/professor/language/0010_narita.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi