研究課題/領域番号 |
23520694
|
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
上田 倫史 駒澤大学, 公私立大学の部局等, 講師 (30343627)
|
研究分担者 |
中野 美知子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70148229)
大和田 和治 東京音楽大学, 音楽学部, 准教授 (00288036)
筒井 英一郎 広島国際大学, 薬学部, 講師 (20386733)
近藤 悠介 早稲田大学, 付置研究所, 助教 (80409739)
|
キーワード | 語彙テスト / 学習システム |
研究概要 |
平成23年度では、ウェブシステムを作成する前段階として、BNCコーパス、学習者コーパスをもとに、JACET8000の頻度情報、横川(2007)の語彙新密度などを参照し、頻度を基準として単語を抽出し、語彙テストセットを作成した。語彙の問題は頻度の知識(いわゆるbreadth of vocabulary knowledge)ばかりでなく、語法や同意後、反意語、上位語などの意味や用法に関する知識(いわゆるdepth of vocabulary knowledge)を測るテスト内容となっている。これはテストアイテム作成の際に、錯乱子を作成する際に、頻度をターゲットになっている単語に合わせるとともに、親密度にも留意して作成を行ったためであり、質問項目に工夫を加えたためである。このテストは採点の簡便さを測るために、Web上に作成された。このテストを基に、7つの異なる大学から約600人の参加者を募り、テストを実施し、データを回収した。その情報を基に、テスト項目を精選しテストセットを現在一つ完成させた。 また、テスト得点が、英語能力とどの程度結びついているかを測るために、ニューラルネットワーク理論をもとに、荘島氏が開発した、EXAMETRICAを用いて分析を行った。テストの頻度項目が分析の分布と一致すると予想をしていたが、実際の分析結果からは予想した結果は得られなかった。このことは頻度の情報だけではなく、深い知識(depth of Vocabulary knowledge)を獲得しているといないでは、単語テストの得点に差が出ることが分かった。分析の結果はThe 3rd international conference on Foreign Language and TeachingやPAALなどで報告を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
複数のテストセットを作成する予定であったが、テスト項目を作成するためのデータ集めが年に2度ほどしかできないため、思うようにデータが集まっていないため、当初より計画に若干の遅れがある。
|
今後の研究の推進方策 |
集中的に、テスト項目を作成するための会合を持つことにしており、それと同時並行に、深い知識を獲得するための学習アドバイスの項目をテストの結果を基に作成を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、学習アドバイス作成のシステム構築を筒井を中心に行っていく。 また、テスト項目を多く作成し、アドバイス作成の為に必要不可欠な項目をカバーできるようにしていく予定である。そのために、前年より引き続きデータ入力の為の人件費と、システム構築のための人件費に費やす予定である。
|