本研究の目的は[国際英語論]の立場から、日本の教育現場で英語を教える場合の態度、留意点、基準などを明確に提示し、具体的に教授法や教材までを提供することである。 25年度が最終年度に当たる。本年度は23年度と24年度の研究成果を整理し、ここまでの成果を研究発表するとともに、論文と本にまとめることができた。また、教材作成も行い、現在も執筆が続いている。 具体的には25年度12月に大学英語教育学会中部支部にて、「国際英語論の考え方を反映した英語教育とは―情意レベルを刺激する肯定的体験学習のすすめ」と題して、日本の教育現場で英語を教える場合の態度、留意点、基準を提示し、教材サンプルも示した。25年度末には、『現代社会と英語-英語の多様性をみつめて』(供編著)を出版した。これは、国際英語論の考え方をどのように日本の英語教育現場に活かすかというテーマの下、理論と実践の論文を34本まとめたものである。この中に、論文「国際英語論の視点に立った英語教育とはーその具体的目標と留意点」を発表した。さらに、教材として『Activator- World Englishes(仮)』が金星堂(株)から、出版が決まっている。これはこの3年間の研究成果を具現した教材である。26年11月にはJALT国際大会でこの本に関する研究発表をすることも決まっている。
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