研究課題/領域番号 |
23520762
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
鈴木 健 明治大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40226527)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | コミュニケーション / 批判的思考法 / 語用論的弁証法 |
研究概要 |
初年度は、出版活動としては、2011年7月に編著者として『コミュニケーション・スタディーズ入門』(大修館書店)を上梓することができた。また論文発表活動としては、2011年7月28-31日にThe 17th Alta Conference on Argumentation(アメリカ合衆国ユタ州)において"An Analysis of the 2010 Election Day Speech Contest of Two Democratic Party of Japan Candidates"(共同発表者:加藤貴之)と、同年11月17-20日にNational Communication Association 97th Annual Conventionにおいて"Voices of Japan-US Relationships: Reflecting the Past, Considering the Present, and Envisioning the Future"というセッションのパネリストとして"Cross-cultural Rhetoric Approach"を行った。 また、2011年10月に、議論学と談話分析に関しては、欧州最高の権威であるフランス・イームレン博士(アムステルダム大学名誉教授)を招聘して、語用論的弁証法に関する講演活動と情報提供を行っていただいた。日本のレトリックと言説に、理論的応用と博士の著作の翻訳プロジェクトを開始することに合意した。 最後に、Philosophy and Rhetoricのバンクナンバーの収集を行った。アメリカでも最古の哲学とコミュニケーション学の融合を計った学術雑誌であり、今後の研究に非常な有益な資料となると確信している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理想的なタイミングで「コミュニケーション的有能さ」(communicative competence)に関して、著作を発表できる出版社(『コミュニケーション・スタディーズ入門』大修館書店)が見つかった。さらに、日本のレトリックや議論学に関して、海外にもかかわらず発表を認めてくれる学会が複数あり、会議の研究者からフォードバックを受ける機会を得ることができた。また、急な依頼にもかかわらず、議論学の権威であるイームレン博士を招聘することができた。結果として、早稲田大学、慶応大学、南山大学等の研究者と将来的な共同研究プロジェクトに関して、相談することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、北米地区から専門家を招聘して、初年度の欧州の専門家の知見との比較検討を行いたい。また、同時に海外の学会における論文発表を継続して、海外の研究者からのフィードバックを継続して受ける機会を確保したい。また、ディベートやリーダーシップをキーワードとして、言語とコミュニケーションの問題を掘り下げたいと考えている。
|
次年度の研究費の使用計画 |
本年度は、アメリカ大統領選挙年に当たるため、さまざまな説得キャンペーンが行われることが予想されているため、当該分野の専門家であるトーマス・ホリハン博士(南カリフォルニア大学)を招聘したい。また、4年に一度開催されるウエイク・フォレスト大学ベニスキャンパスでの国際議論学会議にも、参加予定である。
|