本研究では英語授業で仕事における会議のシミュレーション的なディスカッションタスクを大学生に課してそのタスク遂行中の相互行為を会話分析して彼等の実践的英語運用能力を検証した。データは3年間にわたって学生間のグループディスカッションを合計約160時間ビデオ録画して収集された。分析の結果、タスクを通じて学生達は自らの相互行為能力を大いに発揮していたこと、ディスカッションタスクが実用的な英語能力を伸ばすのに有益であること、文部科学省による英語教育改革の成果は現場、特に学生達の英語運用能力に反映され始めていること、及び今回の研究法(会話分析)は第二言語の運用能力を検証するのに有益であることが示唆された。
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