研究課題/領域番号 |
23520768
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研究機関 | 愛知工科大学 |
研究代表者 |
安達 理恵 愛知工科大学, 工学部, 准教授 (70574052)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 外国語活動 / 小学校 / コミュニケーション / 動機づけ / 英語教育 / 異文化間志向 / EFL |
研究概要 |
1.各小学校における、動機づけや英語学習に関する意識についての特徴としては、いずれの小学校でも外国語活動が増加した後で、それほど大きな変化はなく、比較的高い動機づけを維持していた。学校別の違いについても、動機づけに関しては大きな違いは見られず、どの小学校においても、児童は学校での外国語活動に対して、概ね肯定的姿勢があると考えられた。但し、動機づけのうち、学校外でのテレビやラジオでの英語の番組視聴に関しては、活動増加の前後いずれでも、またどの小学校でも、あまり積極的ではなかった。2.動機づけに影響を与える要因の分析では、ほぼどの小学校でも、学習意識(わかるようになったという自信や頑張ればできるという信念など)の影響が最も強いと考えられ、次に、身近な人の影響(親や教員の励ましや友達の姿勢)が、児童の活動に対する姿勢に影響すると考えられた。3.活動時間が増えた年度の前後で、同一の小学校2校で動機づけと英語の重要性について比較したところ、あまり大きな変化はなく、担任による活動時間が増加したことによる悪影響はないと考えられた。但し、英語に対する重要性などで一部有意に高くなっているにも関わらず、動機づけは全く変わらないということは、逆に、活動を次第に学習として捉えるにようになってきていると考えられた。動機づけには、学習意識や身近な人の影響が大きいことからすると、どのように活動を実施していくのか、担任の指導力や指導内容が今後、大きく影響していくと考えられた。4.また、3年間に亘って調査した一小学校では、活動時間が増えた2年目では、比較的動機づけが高まる傾向があったが、3年目は、増える前の1年目の態度に戻り、一方英語に関係のないコミュニケーション意欲は年々減少したので、このことは、児童が活動を英語学習と意識しつつあることを示唆すると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2011年度において当初の予定は以下のような分析と調査であった。このうち、1、3は順調に進み、2012年度の分析の4、5にも入っているものの、2の担当教員へのインタビューが、調査当時の担当者が異動になったりしてうまくいっていないため。なお、これまでの研究の成果については、論文執筆も進めている。1.共分散構造分析により、動機づけ尺度や外部者とのコミュニケーション意欲態度とその他の要因との構造的な関係を明らかにするモデル提示。2.各小学校において担当教員へのインタビューや、外国語活動時の児童の様子の見学などの質的分析も行うことで、各校の外国語活動の内容、指導方法の特徴を詳細に調査、考察。3.一次調査分データと二次調査分データのうち、同一調査者を対象に、多変量分散分析により比較し、担任による活動時間増加が、動機づけ、自文化意識、コミュニケーション意欲態度に及ぼす影響を分析し、どのような効果や課題があると考えられるかについて考察。4.3校の二次調査分のデータについても、共分散構造分析により動機づけとその他の要因との構造的な関係について解明。5.また、3校の結果を合算することにより、年度ごとのモデルを検討して、日本人小学生の英語に対する動機づけやその他の意識について、共通する一般的傾向を解明。
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今後の研究の推進方策 |
2012年度の予定であった、上記4、5の分析を行うと同時に、可能な範囲で調査実施校での外国語活動担当教員へインタビューやアンケート調査を行う。また、1、3の分析はほぼ終わっているものの、一部執筆していない論文があるため、引き続き論文の執筆を行う。また新たに以下のような視点での分析を進めて、児童の動機づけおよびコミュニケーション態度についてより詳細な考察をする予定。・動機づけや外部者とのコミュニケーション意欲態度の男女差について調査する・動機づけや外部者とのコミュニケーション意欲態度の男女差を引き起こす要因についても調査する。
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次年度の研究費の使用計画 |
上記研究の学会発表および、研究会での成果発表に関わる旅費として、大よそ20万円、担当教員へのインタビュー調査に関わる旅費として8万円。また英文論文の校正および学会誌記載費用に関わる費用として8万円。その他資料などの物品および謝金に4万円。
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