(1) 英語教科書の開発に関する先行研究の成果に基づき、本研究代表者が開発した英語教科書及びその開発過程を再検討し、授業における教科書の使用のあり方について学生の意見を参考に検討を加えた。英語の授業において有用と考えられる多様な指導方法を収集し、これらを教材として具現化する取組を行った。また、英語の授業で使用されている教科書の現状に関する情報を収集した。これらにより明らかになったことや今後取り組むべき課題等を論文等において議論し、今後の教材開発に必要となる要素を確認した。
(2) 研究代表者が所属する高専の専攻科において、学生が調査内容を英語でまとめ、発表する授業を行った。学生は教科書を読み、自らの関心に沿って発表テーマを選定し、テーマに関するデータを収集し、プレゼンテーションソフトウエアを用いて英語で発表を行った。並行して、他の学生のプレゼンテーションに対するピアレビューをまとめ、他の学生のプレゼンテーションのみならず自身のプレゼンテーションをも客観的に検討する機会を持った。研究代表者は、このプロセスのそれぞれの段階の活動において支援し、その支援に利用できる教材の開発の方法を検討した。英文の読解を含む情報収集力や口頭発表力など高専の学生が特に身につけたいと考えている能力の獲得への対応を考え、相手に伝えようとする理工系の内容を英語で適切に表現できるようになるために必要な支援の内容や方法、学生の意見を反映させた教材のあり方の検討を行った。
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