| 研究課題/領域番号 |
23520792
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
辻 正博 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (30211379)
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| キーワード | 天聖令 / 唐令 / 宋代法典 / 中国伝統法 / 史料学 / 佚文収集 |
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| 研究概要 |
平成25年度は、①『慶元条法事類』、『宋刑統』、「天聖令」残巻所収の條文テキストの校正、②これまで収集した宋代法典佚文の整理、③唐代法令佚文の内容整理、の3点を中心に研究を行なった。
①については、昨年度までに収集した法令佚文を整理して、データベース化する点に力を注いだ。
②については、テキストの校正を中心に作業を行い、作業をほぼ完了させた。
③については、これまで収集した資料をもとに、先行研究である仁井田陞『唐令拾遺』（1933年）、仁井田陞・池田温『唐令拾遺補』（1997年）、霍存福『唐式輯佚』（2009年）の内容について、補充・修正を行なった。
昨年度の実績報告でも指摘したことであるが、これまでの研究作業を通じて、唐代法典と宋代法典とのあいだには、「変化」した部分のみならず、「不変」の部分がかなり存在することについて確証を得ることができた。この事実がいったい何を意味するのかについて、根拠に基づいてさらに探究してゆく必要がある。
なお本来、今年度で研究を完了させる予定であったが、以下の理由から所期の目標を完遂させることができず、やむを得ず平成26年度まで研究期間（事業期間）を延長することとなった。すなわち、平成25年度までに収集し得た法令佚文データが膨大な量となり、かつ、その内容が当初の予想を超えて多様性に富むものであったために、データの内容分析、「天聖令」条文との比較などを十分に行うに至らなかった。来年度はこうした作業を完了させるとともに、前述の最終目標を達成すべく力を注ぐ所存である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書の「研究計画・方法」欄に記した平成25年度分の概要は、「研究の目的」に照らし合わせて達成できるように考えて記したつもりであった。しかし、これまで２年の研究期間において収集し得た法典佚文データが当初の予想を超えた膨大な量に及び、かつ、その内容がかなり多岐多様なものとなったため、今年度に予定していたデータの内容分析を十分に行うに至らず、結果として、データ内容から帰納して結論を得ることができなかった。「研究実績の概要」欄に記した通り、見通しとしては確かなものを得ているので、平成26年度中に研究を完遂させることについては問題ないと考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、前年度までに収集した法令佚文データの内容分析をまず行い、それをもとに、唐宋時代における法典・法令の比較（変化と不変）について考察を行う。研究費の主たる用途は、研究資料の整理と内容分析のための費用、研究成果報告のための費用が中心となる。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度までに、関係する典籍・出土文字資料を博捜し、唐～宋代に編纂された法典法令佚文と考えられるデータの収集をほぼ終えた。しかし、収集したデータが膨大な量となり、かつ、その内容が当初の予想を超えて多様性に富むものであったため、当初の計画を変更し、平成26年度に収集したデータの内容分析、「天聖令」条文との比較検討などを行う必要が生じた。なお、人件費が当初の見込みに比して大幅に少なくなっているのは、資料整理を依頼する予定でいた大学院生が、留学・休学などの理由によってそれが不可能となったためである。
収集した法典法令佚文の内容整理とその分析を詳細に行い、唐～宋代の散佚法典の復原を試み、また、「天聖令」条文との比較検討を行う。平成26年度使用額は、研究資料の整理と内容分析のための費用、研究成果報告・最終成果刊行のための費用が中心となる。
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