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2011 年度 実施状況報告書

近世天皇・朝廷研究の基盤形成

研究課題

研究課題/領域番号 23520829
研究機関学習院大学

研究代表者

高埜 利彦  学習院大学, 文学部, 教授 (90092254)

研究分担者 田中 暁龍  桜美林大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30511852)
西村 慎太郎  国文学研究資料館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (90383546)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード日本史 / 近世史 / 天皇 / 朝廷 / 江戸幕府
研究概要

平成23年4月19日、5月17日、7月7日、10月17日、11月9日、12月19日、平成24年1月3日、3月6日に合計8回の朝幕研究会を開催し、3回目までは主に、9月10日・11日に開催した「近世の天皇・朝廷研究大会」に向けた企画と実施のための検討を行った。本大会では、初日に深谷克己氏(早稲田大学名誉教授)による記念講演と討議を、二日目には自由論題研究報告会を開催した。講演録と自由論題の三報告は、平成24年3月末日に「第4回近世の天皇・朝廷研究 第4回大会成果報告集」として刊行された。ちなみに、目次は以下の通りである。<講演>「日本国」の王権と政道―東アジア法文明圏の視界から― 深谷克己<論説>近世朝廷と三井―三井文庫所蔵朝廷関係史料から― 村 和明、近世の神宮例幣使発遣 渡辺 修、朝廷・公家社会と朱子学―天明の京都大火後を中心に― 清水光明また、8月30日・31日・9月1日には三重県津市一身田にある真宗高田派本山の専修寺所蔵門跡関係史料の調査と写真撮影を行い、法令集編纂に備えた。専修寺門跡は、東西本願寺と同様に准門跡であるが、常時江戸幕府老中・寺社奉行や大奥とつながりを持って音信を欠かさなかった。幕府側からの返信を数多く撮影するとともに、専修寺門跡が伏見宮や有栖川宮から入寺したことから、朝廷関連史料についても調査することができた。さらに、朝幕研究会の後半の各回でも法令集編纂の準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に当る平成23年度は、当初の研究実施計画通り、(1)近世の天皇・朝廷研究に関する法令集編纂のための準備や、三重県津市一身田にある真宗高田派本山専修寺門跡に所蔵される朝廷や幕府関連史料の調査、マイクロフィルム写真撮影を実施できた。また、(2)近世の天皇・朝廷研究大会を平成23年9月10日・11日に学習院大学において開催し、全国から研究者の参加を得て討議を行ない、共通の課題を認識することができた。平成24年3月には、研究大会の成果を大会報告集として刊行することができた。

今後の研究の推進方策

平成23年度に当初計画より節減してに研究を実施できたので、その成果(57,011円)をふまえて、平成24年は当初計画の90万円にこれを上乗せして使用する。初年度予算は余裕をもたせた計画であったが、平成24年度以降は予算を低減した計画となっており、初年度の実績をふまえて、三重県津市専修寺への調査参加者の人数を削減し、近世の天皇・朝廷研究大会の広報費用を削減して実施することで予算に見合った実施を進めていく。また、25年度・26年度ともに当初計画通りに研究を推進していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

(1)近世の天皇・朝廷に関する法令集を編纂する準備として、およそ各月1回の朝幕研究会で検討作業を行うほかに、平成24年度も9月初旬に三重県津市一身田にある真宗高田派本山専修寺所蔵の門跡史料の調査を行ない、あわせてマイクロカメラによる写真撮影を、代表者の勤務する大学の大学院生などの協力を得て実施する。(2)近世の天皇・朝廷研究大会の第5回大会を9月15日・16日に開催する。ポスター・チラシ・インターネットなどで広報活動を行うほか、大会の成果報告集を平成25年3月に刊行する予定で作業を進める。以上の計画を遂行するために、研究代表者と研究分担者のほかに、約20名の研究協力者が作業に当たる。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 近世公家の家内騒動と家臣統制2012

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍
    • 雑誌名

      東京家政大学人間文化研究所紀要

      巻: 第6集 ページ: 26~37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中学校社会科「身近な地域の歴史」学習のための教材発掘と構造化に向けた試み-地域「町田」を素材として-2012

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍
    • 雑誌名

      桜美林大学 教職課程年報

      巻: 第6号 ページ: 145~154

  • [雑誌論文] 近世の武家昵近衆2012

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍
    • 雑誌名

      桜美林論考 人文研究

      巻: 第3号 ページ: 76~92

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 近世公家家職研究の展望と課題2012

    • 著者名/発表者名
      西村 慎太郎
    • 雑誌名

      国文学研究資料館調査研究報告

      巻: 第32巻 ページ: 25~34

  • [雑誌論文] 静かな民主革命2011

    • 著者名/発表者名
      高埜 利彦
    • 雑誌名

      史学雑誌

      巻: 120編9号 ページ: 36~38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 近世非蔵人の門跡肝煎―霊元院政期の梶井門跡を事例に―2011

    • 著者名/発表者名
      西村 慎太郎
    • 雑誌名

      日本歴史

      巻: 第756巻 ページ: 86~102

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本のアーカイブズ制度の現状―牛の歩みは遅くとも―2012

    • 著者名/発表者名
      高埜 利彦
    • 学会等名
      パリ第7大学・コレッジドフランス(招待講演)
    • 発表場所
      パリ第7大学(パリ)
    • 年月日
      2012年3月23日
  • [学会発表] 近世公家家職研究の展望と課題2011

    • 著者名/発表者名
      西村 慎太郎
    • 学会等名
      近世の公家文書と学芸(招待講演)
    • 発表場所
      国文学研究資料館(東京都)
    • 年月日
      2011年5月26日
  • [学会発表] 近世の武家昵近衆2011

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍
    • 学会等名
      朝幕研究会
    • 発表場所
      学習院大学(東京都)
    • 年月日
      2011年10月17日
  • [図書] 宮中のシェフ、鶴をさばく2012

    • 著者名/発表者名
      西村 慎太郎
    • 総ページ数
      223
    • 出版者
      吉川弘文館
  • [図書] 新体系日本史15 宗教社会史2012

    • 著者名/発表者名
      高埜 利彦、安田 次郎(共編著)
    • 総ページ数
      492
    • 出版者
      山川出版社
  • [図書] 近世前期朝幕関係史の研究2011

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍
    • 総ページ数
      264
    • 出版者
      吉川弘文館
  • [図書] 再検証 史料が語る新事実 書き換えられる日本史2011

    • 著者名/発表者名
      田中 暁龍(共著)
    • 総ページ数
      254
    • 出版者
      小径社

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公開日: 2013-07-10  

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