研究課題/領域番号 |
23520831
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
松尾 正人 中央大学, 文学部, 教授 (00157265)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 日本史 / 近現代史 |
研究概要 |
2011年度の「明治国家形成期における華族の政治史的研究」については、まず最初に準備作業として2011年8月8日から25日まで、人件費を活用した大学院生による各種文献資料の所在調査とデータ化、および確認作業を行った。以後、同年12月末まで、火曜日を中心に大学院生が分担して所在調査と確認作業を継続して進めた。また、史料調査と収集については、東京大学史料編纂所で高知藩福岡孝弟関係史料の調査・収集を行った。2011年12月24日から28日まで、山梨県立図書館・県立博物館や県内の史料保存施設に出張、調査を行った。そこでは、幕末・明治期の旧幕臣関係者の史料の調査・収集を実施した。同期間中には、山梨県立博物館学芸員小畑茂雄氏に、同館所蔵の史料目録の調査・収集に関する協力を受け、幕末・明治期の旧幕臣関係士史料の概要と史料収集の経緯、関係者の居住先などに関する助言を得ることができた。さらに、2012年3月11日から13日まで山口県文書館、山口県史編纂室へ出張し、幕末・明治期の毛利家に関する史料調査・収集を行った。今回の「明治国家形成期における華族の政治史的研究」の関係図書として、泰雲堂書店を通じて『三本木開拓誌』(上、中、下巻)、『印旛沼経緯記』などを購入した。旧藩の士族による開拓・授産事業、および明治政府の殖産興業政策に連繋した干拓事業に関する書籍である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
史料調査と収集については、山梨県立図書館・県立博物館等への出張調査で、幕末・明治期の旧幕臣関係者の史料の調査・収集を実施でき、山梨県立博物館学芸員小畑茂雄氏の協力を得て、幕末・明治期の旧幕臣関係史料の概要を把握することができた。また、東京大学史料編纂所で高知藩福岡孝弟関係史料の調査・収集を行った。さらに山口県史編纂室への出張・調査により、幕末・明治期の毛利家に関する県史編さん室所蔵史料の調査・収集を行うことができた。なお、高知藩山内家関係では、『山内家史料・幕末維新』を入手し、寺村左膳、神山郡廉関係史料の分析に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
史料調査と収集については、山梨県立図書館・県立博物館等で引き続いて草莽や旧幕臣関係者の史料の調査・収集を続けたい。また、山口県史編纂室への出張・調査を継続し、県史編さんの過程で調査が行われたデータを活用して、毛利家や旧長州藩関係者の史料収集を行いたい。さらに、高知藩山内家の関係についても、戦災で焼失した史料の欠落部分を補うべく、『山内家史料・幕末維新』の分析、および寺村左膳、神山郡廉関係史料の分析を積極的に進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度に引き続いて、山梨・長野県内の史料調査・収集を続けたい。具体的には、山梨県立博物館、同県立図書館、飯田市歴史研究所など調査を実施する。山口県史編さん室、高知県立図書館、山内神社宝物資料館等への出張・調査を積極的に実施したい。『山内家史料・幕末維新』(第八~一〇編)を活用して、高知藩山内家関係史料の分析を進める。また、英国ロンドンへ出張し、徳川家・毛利家関係者などの旧華族関係史料の調査を行いたい。
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