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2012 年度 実施状況報告書

西国巡礼者に関する基礎的データの整理と検討―一乗寺巡礼札のデータベース化―

研究課題

研究課題/領域番号 23520848
研究機関天理大学

研究代表者

幡鎌 一弘  天理大学, 付置研究所, 教授 (50271424)

キーワード巡礼 / 西国三十三所 / 納札 / 近世史 / 宗教史 / 民俗学 / 一乗寺 / 納経
研究概要

平成23年度に現地調査を終え、24年度は調書へのデータ入力、データの校正作業を進めた。
調書のデータ入力について、前年度に予定していた作業で本年度に繰り越した分を含めた約16,000点を入力し、入力作業のすべてを終えた。入力データのチェックおよび巡礼札の写真による校正作業については、約7,000枚を完了し、一部の作業は次年度に持ち越したが、全体で約26,000枚のうち、16,000枚のデータ作成をほぼ終えることができた。
山口県での現地調査について、地元の研究者と連絡をとり、その情報をもとに報告書を収集した。近年だされた論文では、残念ながらそれ以上の具体的な史料は見いだせないということで、予算の都合もあって現地調査は見送ったが、報告書には一乗寺巡礼札と同じように結縁のための落書が見いだせ、そのような習慣が巡礼者の多い山口県でも確認できたのは大きな成果だった。
一部の入力済調書2,200枚をもとにして、関東地域の巡礼札の出身村を地図に落とす作業を進め、平成24年9月、皇学館大学で行われた宗教学会で報告した。限定的な分析であったが、江戸市中ではほとんど巡礼者がいない一方、中仙道・日光街道、あるいは利根川旧河川沿の村々にほぼ限定されていることが明らかになった。これは、地元の研究者からも注目すべき事実と指摘された。全データを掌握し、全体像を把握しながら分析を進めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本事業は25年で完了を予定している。23年度には、現場調査の完了と調書入力作業の継続、24年度で26,000枚の調書入力の完了と約16,000枚の調書校正と進み、約10,000の校正を残す所まで来た。本来ならもう少し作業を進めたいところであったが、堅実に作業を行っており、順調にきていると判断できる。

今後の研究の推進方策

25年度は調書の校正を完了すると同時に、データベース作成の最終段階として、調書の中で不統一になっている用語、標記の統一をまとめて行う。入力成果の公表については、一乗寺の所在する兵庫県加西市との間で、調書データと写真データの移管あるいはホームページでのデータの公表について、調整を進める。
成果を加西市民に公開するために、12月に一乗寺巡礼札の調査結果についての講演会を加西市内で行う(12月7日の予定)。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度分の経費のうち繰り越された金額については、平成25年5月14日現在支払い準備中であるが、ほぼ使い切っている。本年度は、調書の校正作業および調書の最終調整のための人件費・謝金を中心に当てる。報告書については、最低限の紙焼きに限定し、CDないしDVDの作成を行う。また、データバックアップ用のハードディスクを購入する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「法華山一乗寺巡礼札からみる西国巡礼者の出身地域について」2013

    • 著者名/発表者名
      幡鎌一弘
    • 雑誌名

      『宗教研究』

      巻: 第375号 ページ: 373-374

  • [学会発表] 「法華山一乗寺巡礼札からみる西国巡礼者の出身地域について」

    • 著者名/発表者名
      幡鎌一弘
    • 学会等名
      日本宗教学会第71回学術大会
    • 発表場所
      皇学館大学

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公開日: 2014-07-24  

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