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2012 年度 実施状況報告書

南アジアにおけるペルシア語出版史の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23520863
研究機関神戸大学

研究代表者

真下 裕之  神戸大学, その他の研究科, 准教授 (70303899)

キーワードインド
研究概要

前年度に得た知見と、作成中のコーパスをもとに、各々のペルシア語出版物の内容に関する調査を進めた。また当該時代の南アジアにおけるアラビア語、ウルドゥー語の出版の状況についても調査を開始した。また本研究課題の採択以降、国外において関連する新たな研究が相次いで公表されたので、それらを入手し、研究動向の把握に努めた(Nile Green, Bombay Islam: The religious economy of the West Indian Ocean, 1840-1915, Cambridge, 2011; Farina Mir, The social space of language: Vernacular culture in British colonial Punjab, Berkeley, Los Angeles & London, 2010など)。またムンバイ(インド)の K. R. Cama Oriental Institute に赴き、ペルシア語文献の調査を行った。またカルカッタにおける出版活動に関連する資料を入手し、整理・分析を進めた。また当該研究に関連して、近世のインドと西アジアを包摂するペルシア語文化圏の動態を、デカン地方で著された歴史書を手がかりとして考察し、これを学会発表として公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の基礎を成す、18世紀末以降のペルシア語ないしアラビア文字による出版物のコーパスの作成は順調に進捗している。採択後に現れた、関連研究の知見も確実に消化を進めており、コーパスの分析にも反映させている。

今後の研究の推進方策

関連する研究資料のうち、昨年度中に発注しながら、出版が遅れたために入手できなかったものが多数ある。これを速やかに整備することを優先する。また英国に赴き、大英図書館の東洋・インド省コレクション所蔵の関連資料を調査する予定である。ただしこれは、コーパス分析の必要が生じれば、コルカタないしムンバイに赴き、出版者関係の資料調査に振り替えることも検討している。

次年度の研究費の使用計画

上記の通り、発注した研究資料の一部が入手できなかったために、研究費が残った。その金額はごく少額なので、使用計画を左右しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] アブル・ファズル著『アーイーニ・アクバリー』訳注 (1)2013

    • 著者名/発表者名
      真下裕之編(二宮文子・真下裕之・和田郁子訳)
    • 雑誌名

      紀要(神戸大学文学部)

      巻: 40 ページ: 69-118

  • [雑誌論文] ムガル帝国におけるバフシ職について:大バフシ職の運用における人的要因2012

    • 著者名/発表者名
      真下裕之
    • 雑誌名

      東洋史研究

      巻: 71(3) ページ: 85-130

    • 査読あり
  • [学会発表] 17世紀初頭デカン地方のペルシア語史書 Tadhkirat al-Muluk について

    • 著者名/発表者名
      真下裕之
    • 学会等名
      「近世イスラーム国家と多元的社会」第2回研究会
    • 発表場所
      東京外国語大学 本郷サテライト
  • [学会発表] ムガル帝国の軍事史研究における最近の諸問題

    • 著者名/発表者名
      真下裕之
    • 学会等名
      「ユーラシア諸帝国における君主と軍事集団の展開」研究会
    • 発表場所
      九州大学 文学部
  • [図書] アジア威信言語関係研究文献目録(初稿)2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤隆郎、緒形康、真下裕之、村井恭子 編著
    • 総ページ数
      92
    • 出版者
      科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)成果報告(研究課題名:威信言語から共通 言語へ:アジア史における言語接触と地域アイデンティティー[課題番 号:23652164])

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公開日: 2014-07-24  

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