研究概要 |
前年度に得た知見と、作成中のコーパスをもとに、各々のペルシア語出版物の内容に関する調査を進めた。また当該時代の南アジアにおけるアラビア語、ウルドゥー語の出版の状況についても調査を開始した。また本研究課題の採択以降、国外において関連する新たな研究が相次いで公表されたので、それらを入手し、研究動向の把握に努めた(Nile Green, Bombay Islam: The religious economy of the West Indian Ocean, 1840-1915, Cambridge, 2011; Farina Mir, The social space of language: Vernacular culture in British colonial Punjab, Berkeley, Los Angeles & London, 2010など)。またムンバイ(インド)の K. R. Cama Oriental Institute に赴き、ペルシア語文献の調査を行った。またカルカッタにおける出版活動に関連する資料を入手し、整理・分析を進めた。また当該研究に関連して、近世のインドと西アジアを包摂するペルシア語文化圏の動態を、デカン地方で著された歴史書を手がかりとして考察し、これを学会発表として公表した。
|