本研究は三年間の継続研究として企画され、本年度はその最終年度にあたる。申請時には、全体の研究計画として次の五段階を設定した。1.東京大学付属図書館所蔵マザリナード・コレクションの紹介と列挙、2.テーマ別分類表の作成、3.欠落文書の探索、4.比較検討、5.政治史、論争史、社会史等の研究者との意見交換と共同の研究会の組織。初年度には初期ジャンセニスム運動における論争文書リストを作成した。二年目には特に論争文書を中心に比較検討を行い、フランスの大学及び研究機関にて3回の招聘講演を行った。最終年度では、海外研究者の招聘を実現し、論争および歴史記述に関する講演会及び国際シンポジウムを開催した。
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