研究課題
基盤研究(C)
寺谷廃寺は埼玉県比企郡にある、東日本最古の寺院である。寺谷廃寺の付近には、大型古墳が存在しない。寺谷廃寺が造営された理由は、安閑天皇の時代に横渟屯倉が設置されたことと関係があろう。7世紀前半に推古朝が屯倉の殖産として、羽尾に須恵器の窯が、平谷に須恵器と瓦の窯が作られ、寺谷に寺院を建立して、先進的な仏教文化を最も早く導入したのであろう。その導入に関わったのは、『聖徳太子伝暦』に登場する、633年に武蔵国造になった物部連(直)兄麻呂であろう。
考古学