威信財から見た縄文社会の構成と交易

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23520933
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 考古学
• 研究機関: 明治大学
• 研究代表者: 栗島 義明 明治大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60445864)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 縄文時代 / 交易 / 威信財 / ヒスイ

研究概要

縄文時代中期に東日本地域に広域的に分布するヒスイ製品は当該期の広域的な交易存在の証拠とされてきた。
糸魚川周辺で製作されたヒスイ製品は中部地方だけでなく、広く関東や東北地方にも広がっており、注視すべきは大型のヒスイ製品の出土は各地の拠点的集落にのみ限られていることにある。所謂、環状集落だけからヒスイ製品が検出されているのである。しかも注目すべき点は、ヒスイ製大珠が出土するのは集落内に作られた墓域内でも中心部に構築された墓に副葬されている場合が殆どである。ヒスイ製大珠は出土数や出土状況から判断して、集落のオサが所有し佩用したものだった可能性がたかい。

研究成果

• [雑誌論文] もう一つの技術～コハク製大珠の分割～ (2014)
  • 雑誌名: 利根川 巻: 36号 ページ: 10-18
• [雑誌論文] ヒスイ製大珠の分配 (2014)
  • 雑誌名: 副葬品から見た縄文社会─財の生産・流通・副葬─ ページ: 28-38
• [雑誌論文] 貴石の利用から見た縄文社会 (2014)
  • 雑誌名: 季刊考古学別冊 巻: (印刷中)
• [雑誌論文] 大珠研究の方向性と目的 (2013)
  • 雑誌名: 玉研究 巻: 第10号 ページ: 31-45
• [雑誌論文] 大珠装着に関する一考察～山鹿貝塚2号人骨から～ (2013)
  • 雑誌名: 利根川 巻: 35号 ページ: 1-8
• [雑誌論文] 大珠研究の意義～威信財から集落構成を見る～ (2013)
  • 雑誌名: 装身具から見た縄文社会 ページ: 23-33
• [雑誌論文] 緑泥片岩製石棒の製作・流通～縄文時代に於ける資源開発と製品化に関する一考察～ (2013)
  • 雑誌名: 駿台史学 巻: 第150号 ページ: 29-53
• [雑誌論文] コハク製大珠の広域分布 (2012)
  • 雑誌名: 『縄文時代のヒスイ大珠を巡る研究』資料集 ページ: 66-74
• [雑誌論文] ヒスイ製大珠の分割 (2012)
  • 雑誌名: 『縄文時代のヒスイ大珠を巡る研究』資料集 ページ: 75-84
• [雑誌論文] コハクの利用と縄文社会 (2012)
  • 雑誌名: 考古学ジャーナル 巻: 第627号
• [学会発表] 大珠研究の意義 (2013)
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 年月日: 20131000
• [学会発表] 縄文時代の生業と交易 (2013)
  • 発表場所: 明治大学生田アカデミー
  • 年月日: 20130800
• [学会発表] 「ヒスイとコハク (2013)
  • 発表場所: 船橋市立博物館
  • 年月日: 20130200
• [学会発表] 縄文時代に於けるコハクの利用 (2012)
  • 発表場所: 銚子市教育委員会
  • 年月日: 20121200
• [学会発表] 縄文時代の装身具 (2012)
  • 発表場所: 富士見市水子貝塚
  • 年月日: 20121000
• [学会発表] 縄文時代の貴石利用 (2011)
  • 発表場所: 桶川市教育委員会
  • 年月日: 20111000
• [学会発表] 縄文時代の威信財 (2011)
  • 発表場所: 茅野市尖石博物館
  • 年月日: 20110900
• [図書] 『副葬品から見た縄文社会─財の生産・流通・副葬─』資料集 (2014)
  • 総ページ数: 65
• [図書] 『縄文時代のヒスイ大珠を巡る研究』資料集 (2012)
  • 総ページ数: 84