家形埴輪は多様な埴輪群の中枢部に配置され、形象埴輪の中で最初に出現し前方後円墳の終焉まで造られた代表的な埴輪で、古墳時代集落や居宅の景観と他界観(世界観)が象徴的に反映しているとみられる。 本研究では家形埴輪の群構成・階層性と東アジア農耕社会の建築・家形造形品との比較・検討から、日本列島の地域統合に大きな役割を果たした古墳葬送儀礼を分析し、古代国家形成期にあたる古墳時代の他界観(世界観)の解明を目標とした。形象埴輪群・家形土器の調査を実施すると共に、情報共有化のために古代史研究者を交えて古代手工業史における埴輪生産や家形埴輪の儀礼的意義の検討や韓国・家形土器と比較・検討する研究会を開催した。
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