• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

ベトナムにおける韓国人ディアスポラの融合・隔離・妥協

研究課題

研究課題/領域番号 23520954
研究機関岡山大学

研究代表者

金 どぅ哲  岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (10281974)

キーワード韓国人ディアスポラ / エスニック / 隔離 / 妥協 / ベトナム
研究概要

本研究は,東南アジア最大の韓国人コミュニティが形成されているベトナムのホーチミン市を事例に,①韓国人ディアスポラの社会経済的な属性と移住動機および生業の変化を明らかにするとともに,韓国人ディアスポラとベトナム人コミュニティの両方からアプローチし,②ホストコミュニティであるベトナム人社会との相互作用の経路,③ホストトコミュニティとの融合・隔離・妥協の政策・経済・社会的要因を明らかにすることを目的とする。
平成25年度には,前年度までに得られたデータを基に,ベトナムにおける韓国人ディアスポラに関する聞き取り調査を続けるとともに,定性的なデータの信憑性を検証すべく,ホーチミン市に居住する韓国人を対象にアンケート調査を実施した(有効回答数582)。今回の調査結果から,とりわけホーチミン市に居住する韓国人ディアスポラの属性と定住意識についてみると,職業は,自営業が25%と高く,会社経営(21%)と会社員(16%)がそれを次ぐ。ベトナムでの居住期間は5年未満が約52%で,10年以上は20%に過ぎない。ベトナムへの移住目的は,「新たなビジネスの機会を求めて」が33%と最も多く,そのほか就業目的の移住を含めると60%に上る。一方,子供の教育を移住理由として挙げている人は1%に過ぎない。ベトナム語能力はみると,片言の会話程度の初級レベルが51%と最も多く,日常会話が十分できる程度は28%に過ぎない。他方,ベトナム生活への満足度をみると,ある程度満足(48%)と大変満足が(12%)を合わせると約60%の回答者がベトナム生活に満足していることが分かる。しかし,定住意識に関しては,韓国人とベトナム人のカップルで形成する「 韓ベ家族」では72%が自分自身を移民と認識しているのに対して,そうでない場合は9%しか移民として認識しておらず,彼らの定住意識は決して高くないことなどが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ベトナムにおける韓国人ディアスポラの融合・隔離・妥協

    • 著者名/発表者名
      金 どぅ哲
    • 学会等名
      2013年度人文地理学会大会
    • 発表場所
      大阪市立大学
  • [学会発表] ベトナムにおける韓国人ディアスポラの定住意識

    • 著者名/発表者名
      金 どぅ哲
    • 学会等名
      大韓地理学会
    • 発表場所
      ソウル大学
  • [図書] 人文理学会(編)『人文地理学事典』の「開発と地理学」を分担執筆2013

    • 著者名/発表者名
      金 どぅ哲
    • 総ページ数
      490-491
    • 出版者
      丸善

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi