数次におよぶ安心院その他の農村民泊における資料収集、インタビュー調査および参与観察から、農村民泊およびそれを取り巻く社会的環境を理解し、地域活性化としてのその手法の可能性と問題点、今後の展開および他地区での展開の方向性について研究し、「安心院農村民泊のモデルと課題」として総括している。人類学的アプローチとして、形式化された図式的なモデルではなく、ホストとゲスト、民間と行政、開発と観光が交差する空間でのインターフェースにおける相互作用として農泊の展開を捉え、その他の地域活性化の手法との接合の可能性を探り、そこから読み手の理解が他地区への応用の鍵を見い出せる叙述形式のものとしてまとめた。
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