本研究は、島嶼・沿岸・山村部に立地する過疎高齢社会において議論されている「脆弱性」の克服、自律性を維持するための戦略などの言説の検討と、実践されている自主防災組織や環境保全活動において、住民と多様な文化的・社会的属性をもつ「外部者」による働きかけの相互行為によって生成されてきた脱境界的・超境界的な共同体が創成される過程を明らかにすることを目的とした。実際に当該社会からの文化発信や地域の歴史・自然などの特色を生かした地域おこしの企画が内部者と外部者双方からの相互行為により行政も巻き込んで実践され、そこから強固な地域社会(共同体)が生成される過程が明らかになった。
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