第一に、中世ドイツの南東部地域、オーバーバイエルンの貴族ファルケンシュタイン伯の城塞支配権に関する研究からは、領主館を中心とするグルントヘルシャフトから、城塞を中心とするシャテルニー制(城塞区制)への発展が、第二に、北ドイツの貴族、ヴェルフェン家の領国における城塞支配権とアムト制の研究からは、シャテルニー制から領国の地方行政組織アムトへの発展が明らかとなった。またしたがって、グルントヘルシャフトからシャテルニー制へ、さらにシャテルニー制から領国の地方行政組織アムト制へという発展線を想定することが可能であることが解明された。
|