ナチス・ドイツにおいて成立した「帝国自然保護法」の成立過程、その内容、その適用を検討し、ドイツ自然保護法の起源について考察した。さらに、この法律の新訳を公表した。また、自然保護をどのように意義づけるかについて、日本・ドイツ双方の議論の歴史を検討した。日本における議論について、特に国立公園をめぐる1929~1944年の議論を分析した。そして自然保護がどのように軍国主義的に意味づけられるに至ったかを跡づけた。 さらに、直接公表には結びつかなかったが、自然保護の歴史について日本とドイツを比較する視点を得ることができた。
|