研究計画は、①ソフト・ローの機能や役割についての理論的枠組みの設定と、②ソフト・ローが国内で実際に影響力をもたらしているかどうかの実証的研究の、2段階構成とした。①の理論的段階では、国際法学だけではなく国際関係論の「リーガライゼイション(法化)理論」とEU法の「ニュー・ガバナンス論」に着目して検討した。②の実証研究の段階では、WTO法の食品安全の分野で問題となっていた、農産物の生産過程に関する基準に着目した。具体的には、‘GLOBALG.A.P.’というソフトな基準・指標を扱い、それが日本・米国・タイの国内でどのように浸透・拡散しているか調査を行った。
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