本研究は、国際私法における不法行為準拠法の決定について、EUの統一法であるローマII規則の具体的な適用をEU裁判所および主要なEU諸国の国内裁判所の判決を分析することによって明らかにすることを目的としている。本研究の成果としては、ドイツのマックス・プランク外国私法・国際私法研究所において、ローマII規則の適用状況について調査を行い、とくにわが国の国際私法である「法の適用に関する通則法」との異同を明らかにし、ローマII規則の課題を指摘した。また、本研究の成果に基づいて、国際取引法のテキストの改訂版を公表した。
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