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2011 年度 実施状況報告書

証拠調べのバイアス効果の手続的制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530078
研究機関九州大学

研究代表者

田淵 浩二  九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (20242753)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード刑事訴訟 / 証拠調べ / バイアス効果
研究概要

証拠調べのバイアス効果の法的規制に関するテーマとして、平成22年に、証人尋問における視覚的補助の利用のガイドラインとなる最高裁判例が出されたので、当該判例研究を行うと同時に、視覚的補助の利用を認めている刑事訴訟規則199条の12の制定時の議論や、その後の実務運用を踏まえ、視覚的補助の利用を、どのような要件及び手続で許容すべきかを研究し、その成果を論文として公表した。裁判員制度の場合、証拠調べから判決までの期間が短いことから証拠調べのバイアス効果の影響を免れないところ、第一審判決に対する事後的コントロールとして控訴審が果たすべき役割について、具体的事例をもとに検討を行い、その成果を論稿として公表した。学会活動や福岡県内における実務家との研究会を通じて、自白の任意性・信用性の立証問題につき意見交換を行うことができ、取調べ過程の立証と自白に触れることによるバイアス効果の防止をどう両立させるかが、法的な課題であることを確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は研究初年度であったが研究成果の一部として二本の論稿を公表することができ、おおむね計画どおり進展している。

今後の研究の推進方策

アメリカにおける議論を中心に、背景的事実の立証がもつバイアス効果とその法的規制、および視覚的補助のバイアス効果に対する法的規制につき、各論的な研究を進めたい。 実務家との研究会を中心に、裁判員裁判におけるバイアス効果による事実誤認を防ぐための諸課題を、一層明確にして行きたい。 学会等の活動を通じて、研究成果を発表し、意見交換を行い、考察を深めたい。

次年度の研究費の使用計画

物品費(図書費)として54万円、旅費として30万円、その他として7万円、合計91万円を使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 証人尋問における視覚的補助の利用可能性2012

    • 著者名/発表者名
      田淵浩二
    • 雑誌名

      大阪市立大学法学雑誌

      巻: 58巻3・4号 ページ: 504-528

  • [雑誌論文] 証人尋問の際の被害再現写真の利用が適法とされた事例2012

    • 著者名/発表者名
      田淵浩二
    • 雑誌名

      速報判例解説/新・判例解説Watch

      巻: 10号 ページ: 167-170

  • [雑誌論文] 控訴審における証拠調べ2011

    • 著者名/発表者名
      田淵浩二
    • 雑誌名

      季刊刑事弁護

      巻: 68号 ページ: 63-67

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公開日: 2013-07-10  

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