• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

証拠調べのバイアス効果の手続的制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530078
研究機関九州大学

研究代表者

田淵 浩二  九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (20242753)

キーワード刑事訴訟 / 証拠調べ / バイアス効果
研究概要

アメリカにおける議論を中心に、背景的事実の立証がもつバイアス効果とその法的規制、および視覚的補助のバイアス効果に対する法的規制につき、各論的な研究を継続中である。とりわけ現在、刑事訴訟法における予断・偏見防止のためのルールを整理した上で、現実にどの程度機能しており、機能していないとすれば、その原因は何かについての考察を進めているが、成果として公表するまでには至らなかった。
実務家との研究会を中心に、裁判員裁判におけるバイアス効果による事実誤認を防ぐための諸課題についての意見交換及び情報収集を進めた。実務家との研究成果の一部は、平成25年10月に九州大学で開催される法と心理学会大会までに取りまとめ、シンポジウム形式で発表する計画である。誤判原因としての心理学的要因の除去の問題については、提言が蓄積されつつあることから、予断・偏見に基づく量刑の心理学的要因の除去の問題をテーマとしたシンポジウムを企画している。
この間に、悪性格証拠の許容性に関する審査基準を示した最高裁の重要判例が出たので、判例評釈を公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、刑事訴訟法コンメンタールの原稿執筆のために予定以上の時間を要したことや、今年度から学内行政に取られる時間が倍増したことから、科研費課題研究にさけるエフォート率が予定より低下し、研究成果の公表が計画どおりにできておらず、全体の計画よりも進行がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

引き続き、実務家との研究会や全国研究会を中心に、科研費テーマに関連する情報の取得及び意見交換を図るとともに、平成25年度の10月12日~13日にかけて、九州大学において法と心理学会大会が開催され、研究代表者がオーガナイザーとなり、研究テーマに関連するシンポジウムを企画していることから、それにあわせて研究を進め、同学会において成果を発表するとともに、平成25年度中に論文として公表する計画である。

次年度の研究費の使用計画

本年度の研究費の残額26,476円については、平成25年度に本年度研究計画を遂行するために必要な備品図書の購入のために使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] (判例解説)前科証拠を犯人性立証に用いることが許容されなかった事例2013

    • 著者名/発表者名
      田淵浩二
    • 雑誌名

      新・判例解説Watch

      巻: 12巻 ページ: 173-176

  • [雑誌論文] 控訴審における事実誤認の審査―最判平24・2・13の意義―2012

    • 著者名/発表者名
      田淵浩二
    • 雑誌名

      法律時報

      巻: 84巻9号 ページ: 48-53

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi