子の監護をめぐる法制度の全般につき、内外の文献を通して研究を行ったが、特に重要なのは、「両親間での子の奪い合い」に対応する条約であるハーグ子奪取条約(1980年)についての研究である。日本が2014年にこの条約に加盟したこともあり、本研究期間の間に、加盟準備作業(国内実施法の起草等)に研究者として参加し、法制審議会等のさまざまな機会における実務家との議論等を通じて、この条約についての詳細な研究を行い、その成果(日本の従来の親子法とこの条約との関係をめぐる比較法的検討結果等)を論文・学会報告等によって公表した。そのほか、扶養義務等、いくつかの関連テーマについても研究を行い成果を公表した。
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