研究課題/領域番号 |
23530092
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
宮下 修一 静岡大学, 法務研究科, 教授 (80377712)
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研究分担者 |
朱 曄 静岡大学, 法務研究科, 准教授 (30435945)
西澤 希久男 関西大学, 政経学部, 教授 (50390290)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 民事法学 / 民法 / 消費者法 / 契約解消 / クーリング・オフ / 契約取消し / 契約取消権 |
研究実績の概要 |
本研究は、本来は平成25年度に終了する予定であったが、同年度内に実施する予定であった国際セミナーが参加者間の日程調整がつかず、1年間延長することとなった。 そこで本平成26年度は、国際セミナーの開催に向けて準備を進めた結果、平成26年11月24日(月・祝)に、静岡労政会館第1研修室において、「日韓消費者法・高齢者法国際セミナー」を開催することができた。本セミナーでは、韓国から招聘した消費者法・高齢者法の専門家3名(いずれも研究協力者)の講演を受けて、日本法・中国法の専門家からそれぞれコメントをいただき、その後、各地から集まった研究者・実務家を含めて会場全体で質疑応答を行ったが、日本、韓国のみならず、他の国や地域の状況も含めて、非常に活発な議論がなされた。とりわけ、韓国におけるクーリング・オフ(請約撤回)制度については、現行法における規律と実際の相談事例・裁判事例の詳細な紹介があった。韓国のクーリング・オフ制度は、わが国よりもかなり踏み込んだものが多いが、その詳細な紹介はわが国ではほとんどなされておらず、学術的のみならず、実務的な意義もきわめて大きいものと思われる。なお、本セミナーの開催までの経緯や当日の状況、また当日の講演については、静岡法務雑誌第7号(静岡大学法科大学院、平成27年3月発行)に特集として掲載している。 本研究は、本年度で文字通りの最終年度を迎えたが、この間、中国・韓国・台湾・タイにおける現地調査を予定通り実施し、また、当初申請額が減額された関係で研究対象としたすべての国・地域というわけにはいかなかったが、中国・韓国からクーリング・オフの専門家を招聘し、2回にわたって国際セミナーを実施するとともに、調査を含めてその成果は研究代表者の宮下を中心に逐次論文の形で公表してきた。その意味では、当初の研究の目的は達成できたものと考えている。
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