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2013 年度 実績報告書

診療情報の保護と有効活用-電子健康保険証とレセプトデータベースの導入を射程として

研究課題

研究課題/領域番号 23530126
研究機関日本赤十字九州国際看護大学

研究代表者

増成 直美  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (80538843)

キーワード個人情報保護 / 疫学研究 / 医事法 / 社会医学
研究概要

3年目においては、巨大な診療情報のデータベースを構築、運営しているアメリカ合衆国の状況を調査した。アメリカの現地調査は、2014年2月10日から同月21日に行った。まず、テキサスメディカルブランチ大学の保健政策学部情報資源管理責任者のシッシィ(Cissy A Yoes)部長を中心に、巨大データベースの管理について、個人情報保護のためになされている方策、運営状況、運営上の問題点を中心に聴き取り調査を行った。テキサス州では、高度な情報処理技術と豊富な予算を背景に、匿名化やセキュリティの強化のもとで、巨大な患者の診療情報データベースが管理・運営されていた。連邦、州、郡間のデータの集約・交換等も行われていた。ただ、欧州に存在するようなデータ保護機関はなく、データ主体からの苦情等を吸い上げる機関の必要性を感じた。
その後、UCLAの公衆衛生産業環境健康予防センター(Center for Occupational and Environmental Health Fielding School of Public Health, UCLA)の疫学部長であるビート・リッツ(Beate Ritz)教授を訪ね、学生も含めて、疫学研究者に、研究環境、今後の課題等についての聴き取り調査を行った。データ保護に留意しながらも、規制法との調整を行いながら、疫学研究が進められていた。
帰国後、日本とアメリカとの社会システムの違い等を考慮しながら、わが国における診療情報の電子化に対する申請者の意見をまとめた。
また、大学の行事の関係で、アメリカの現地調査とは時期が前後したが、これまでの研究成果をまとめ、2013年11月2日に日本赤十字九州国際看護大学の平成25年度後期公開講座で発表し、参加者と討議する機会をもった。学生や市民の生の意見を得ることができた。社会状況を反映してか、疫学研究等に診療情報を利用することの公益について理解することはできるが、それらの担当者を信頼することは難しいとの意見が多かった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] HIVの無断検査2014

    • 著者名/発表者名
      増成 直美
    • 雑誌名

      医事法判例百選 第2版

      巻: 219 ページ: 52-53

  • [雑誌論文] トピックス「がん登録推進法成立」2014

    • 著者名/発表者名
      増成 直美
    • 雑誌名

      年報医事法学

      巻: 29 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] 診療情報の保護と有効活用 : デンマークのレジスターベース研究を素材として2013

    • 著者名/発表者名
      増成 直美
    • 雑誌名

      日本赤十字九州国際看護大学紀要

      巻: 12 ページ: 85-95

    • 査読あり
  • [学会発表] 診療情報の保護と有効活用 ━レジスターベース研究と素材として━2013

    • 著者名/発表者名
      増成 直美
    • 学会等名
      第14回日本医療情報学会看護学術大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(札幌)
    • 年月日
      20130712-20130713
  • [学会発表] 医学の発展と患者のプライバシー2013

    • 著者名/発表者名
      増成直美
    • 学会等名
      日本赤十字九州国際看護大学後期公開講座
    • 発表場所
      日本赤十字九州国際看護大学
    • 年月日
      2013-11-02

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公開日: 2015-05-28  

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