本研究は、アメリカ国内に分裂をもたらしたベトナム戦争において、ベトナム戦争政策を支持し続けたために激しい批判にさらされ、存続の危機に直面した団体フリーダム・ハウスが、如何にその困難に対処し、道義的外交を追求する団体として再建を果たしてきたかを検証した。国内の混乱や分裂の要因は、事実誤認や極度にバランスを欠く報道の影響が大きいと判断した結果、彼らは国内メディアについて調査し、報道の自由に重点を置く活動と国内外で人権擁護を一層強く主張する活動を展開するようになったことを明らかにし、ベトナム戦争政策そのものについての見直しよりも、報道の検証であったことを確認した。研究成果は著書として出版予定である。
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