研究最終年度には2本柱で研究の仕上げを行った。 第一に、主にこれまでの調査対象とは異なる紛争のガバナンスと平和構築支援を理解するために、比較対象としてヨルダン・パレスチナ・イスラエルを現地調査した。そこで判明したのは、パレスチナの「政府なき地域」では、NGOや他のアラブドナーのsolidarityによって辛うじて社会サービスが供与されているという実態であった。 第二に、これまでの研究成果を公にするため、国際学会への参加・口頭報告(2回)、国内学会での報告・コメンテーター2回、研究会への出席1回、論文の公刊であった。いずれも、平和構築に重要な影響を及ぼすガバナンスのありかたに、様々なドナーがどのように関与しているかを明らかにするものであった。
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