東アジアの行政文化の形成と変容を主な研究課題としている本研究は、2年目の課題として、行政システムの性格を左右すると思われる東アジアの主要国の公務員制度についての比較分析を進め、その成果として『東アジアの公務員制度』(法政大学出版局)を刊行した。 ここでの分析結果として、①行政システムにおける制度の共通化が進んでいること、(例えば、人事評価などの成績主義の浸透、ICT情報を利用した制度設計など)、②行政文化を左右するだろうと思われる伝統的な要素、例えば、儒教的文化の影響はそれほど強くないことなどが確認できた。
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