これまで自治体は、公立病院の運営を収支状況が良好か否かという視点で評価してきた。同時に、民間病院では提供できない医療サービスを提供するという補完性の視点からも評価してきた。本研究では、事例分析を基に、それ以外の評価視点として、先導性の視点と持続可能性の視点があることを明らかにした。また、評価指標の精緻化を図ることは評価の的確性を確保するためには有効であるが、業務改善を図るうえでは問題があること、そして、今後の業務改善を図るためには、評価結果を基に自治体と公立病院の間で定期的な協議を行うことが重要であることを明らかにした。
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