研究課題/領域番号 |
23530184
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研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
道下 徳成 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授 (60463965)
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キーワード | 国際研究者交流 |
研究概要 |
本研究の目的は、1970~80年代の日本の防衛政策を安全保障論、国際関係史、日本外交史、防衛政策史、政策決定過程などの観点から分析・評価することであり、具体的な論点は、①日本の防衛政策あるいは防衛戦略はどのように形成されたのか、②その背景となった国際情勢、ソ連や米国の戦略はいかなるものであったのか、③自衛隊は具体的にどのような役割を果たしたのか、④政策決定過程で、誰がどのような役割を果たしたのか(特に文民統制はどのように機能したのか、あるいはしなかったのか)、⑤日本の防衛政策は内外でどのように評価されていたのか、⑥日本の政策は冷戦の帰趨にどのような影響を与えたのか、である。 この中で、2012年度においては①~⑥の項目についての分析のための作業を中心に行い、昨年度に引き続き資料収集を進めた。特に、ロシア語の英語翻訳論文・資料を含む、各国の文献資料をかなり収集することができた。防衛研究所のオーラル・ヒストリー資料も追加収集した。 また、独自のオーラル・ヒストリー資料の作成の成果として、共編で『中曽根康弘が語る戦後日本外交』(新潮社、2012年)を出版することができた。このなかで、中曽根政権期における日本の防衛・外交政策の背景や、中曽根元総理自身の政策意図や国際情勢認識、そして日本が果たした役割についての評価などを明らかにすることができた。この成果は、科研費による本研究にも反映していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来であれば、資料収集だけでなく、本格的な執筆作業とインタビューにも着手したかったが、他の業務と家事の負担が予想よりも多く、そこまで漕ぎ着けられなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は本格的に執筆に着手するとともに、追加資料の収集およびインタビューを進めたい。作業は専ら日本国内で行う予定であるが、必要に応じて米国等にも資料収集およびインタビューのための出張を行いたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費は一次資料の収集等にかかる資料代、同作業補助者に支払う謝金、インタビューのための国内旅費および場合によっては海外旅費が中心となる。なお、図書などの資料も引き続き収集する予定。
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