本研究は、国際港都横浜とアメリカとの戦前戦後にわたる国際交流史を通して、近代日本のグローバル化の変容を明らかにすることを目的とした。横浜とアメリカ西海岸地方の諸都市との民間交流、また日系アメリカ人、およびアメリカ系日本人という横浜の外国人社会が持つ多様な国籍の人々の日米往来の軌跡を対象とした。 本研究では多数の関係者にインタビューし、日本国内、アメリカ各地で資料収集を行った。これらを通して横浜とアメリカとの間で、戦後占領期の凖戦争状態からの復興期に民間交流が国家関係の回復に大きく貢献している事例を多数見出すことができた。民間交流の重要性と意義を、横浜を事例にある程度明らかにできたと考える。
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