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2011 年度 実施状況報告書

ノンリコース・ファイナンスの理論的合理性と実証的インプリケーション

研究課題

研究課題/領域番号 23530217
研究機関京都大学

研究代表者

小佐野 広  京都大学, 経済研究所, 教授 (90152462)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードノンリコース・ファイナンス / プロジェクト・ファイナンス / 証券化 / レバレジッド・バイアウト(LBO) / ホールドアップ問題
研究概要

平成23年度は,一般的なフレームワークで,ノンリコース・ファイナンスが持つ各経済主体にとっての合理性や社会的な視点からの効率性を導出した。そのため,契約理論の分野で開発された不完備契約下での関係特殊的投資のホールド・アップ問題に関する理論モデルのフレームワークの中で,負債とくに限定リコース負債(limited-recourse debt)を入れたモデルを構築した。とくに、限定リコース負債が、ホールド・アップ問題の改善に大きく役立つことを示した。すなわち、この一般モデルの段階で,ノンリコース・ファイナンスの合理性を導出した。さらに、この一般命題が,どのようにして,プロジェクト・ファイナンス,証券化,企業買収におけるLBO といった個別の資金調達手段に対して適用できるのかを明らかにしていくための資料やデータを収集した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

負債とくに限定リコース負債(limited-recourse debt)を入れたモデルを構築して、とくに、限定リコース負債が、ホールド・アップ問題の改善に大きく役立つこと、すなわち、一般モデルの段階で,ノンリコース・ファイナンスの合理性を導出したことは、初年度の成果としては大きな前進であり、その意味で評価されることができると考えられる。

今後の研究の推進方策

平成24年度においては,前年度の一般的なモデルでの研究成果を基礎にした上で,プロジェクト・ファイナンス,証券化,企業買収におけるLBO といった個別の問題領域における固有の問題を解明したい。

次年度の研究費の使用計画

プロジェクト・ファイナンスにおける固有の問題を解明するために、オーストラリア等で調査するが、そのための外国旅費として、研究費を一部使用する。また、論文作成のための英文校正費用や学術雑誌への論文投稿の際に必要となる投稿料にも使用する。また、ガバナンス関連のデータの購入にも利用したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The New Main Bank System2011

    • 著者名/発表者名
      Mami Kobayashi and Hiroshi Osano
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese and International Economies

      巻: Vol.25 ページ: 336-354

  • [学会発表] Managerial Incentives and the Role of Advisors in the Continuous-Time Agency Model2011

    • 著者名/発表者名
      Keiichi Hori and Hiroshi Osano
    • 学会等名
      5th Japan-Taiwan Contract Theory Conference(招待講演)
    • 発表場所
      National Taiwan University
    • 年月日
      2011年12月3日

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公開日: 2013-07-10  

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