研究課題/領域番号 |
23530221
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宜名真 勇 広島大学, 社会(科)学研究科, 教授 (30127758)
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研究分担者 |
小瀧 光博 広島大学, 社会(科)学研究科, 教授 (00194564)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 在庫投資 / 生産平準化 / ブートストラップ法 / BCa 信頼区間 / 単位根検定式 / 非確率的トレンド / 構造変化 / GDPボラティリティー |
研究実績の概要 |
本研究即の第一の課題に関しては、これまでに単位根検定式に構造変化を含め、非確率的な項に関するBootstrap推定を行って先進諸国と途上諸国における生産平準化現象の検証を行ったが、平成26年度においてはOECDの26ヶ国やOECDに含まれない18ヶ国の実質GDPと実質販売額の対数1階階差の時系列とクロスセクション・データを用いて、生産量と販売量の分散比のBootstrap BCa信頼区間を計測し、G7諸国、NIES・BRICS諸国、OECD諸国、非OECD諸国といったグループについての生産平準化現象の検証を行った。結果を要約すると、先進諸国に関しては従来の文献で指摘されている現象が確認されたが、非OECD諸国に関しても近年のデータを用いる場合OECD諸国と同様の結果が多く得られた。 一方でクロスセクション・データによるBCa信頼区間の計測も行った。(Discussion Paper Series(No. 2015-3)。 第2の課題は、1985年頃を境に先進諸国おけるGDPボラティリティー低下の原因として販売量の自己相関が低下したとする考え方の妥当性を検証することであるが、現在Common Factor Panel Modelを用いた分析を進めているところである。このモデルを用いて、販売量の自己相関のみをCommon Factorとして国別のPanel dataから除去した上で残存するIdiosyncraticな要因のみによる生産量と販売量の分散比のBCa信頼区間を計測する作業を進めている。1985年頃を境に分散比に低下が見られる場合には除去された要因がGDPボラティリティー低下の要因ではなく、低下が見られないならばその原因と判断する。この多国間グループから得られる推定結果は先進諸国にも同様に妥当すると解釈することとする。
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