研究課題
電気自動車普及促進についての3種類の実験を実施した。1番目の実験は寄付的行為に関する実験である。急速充電器の設置は、良い企業イメージを与えるための寄付的行為で行われる事が多いが、実験の結果、このような行為が利得を上昇させる事が分かった。2番目の実験は、チープトークのタイプ申請型の実験である。このトリートメントは、従来行っていたチープトークの行動提示型より利得を上昇させる可能性があったが、今まで行っていたチープトークの結果と大きな差異はない事が分かった。これにより、タイプ表示型というよりチープトークに有利な条件を与えても、本研究が提案する普及促進制度の方がよい結果となる事が分かった。3番目の実験として人数が増えた場合でも対応できるかを確認するために4人1組のグループの実験を実施した。この実験の結果、人数を増やしても本研究が提案する普及促進制度が、チープトークを使った別の普及促進制度と比較しても有意に普及促進が進むという結果を得た。理論面では、nicely weakly dominated strategy の繰り返し削除という均衡概念を使う事によって、本研究が提案する普及促進制度における唯一の均衡において普及促進が進む事をしめした。これは、先行研究においてしばしば仮定される1次元のタイプ空間ではなく、最大限のタイプ空間を考慮しても成立する理論結果であり、また、タイプの分布にも依存しない結果である。また、電気自動車と同様にネットワーク外部性があるサービスについての論文が学術誌に掲載され、書籍も発刊された。
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Journal of Economic Theory
巻: Volume 148 ページ: 1929-1952
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working paper
The RAND Journal of economics
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ISER discussion pape
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