研究課題/領域番号 |
23530224
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研究機関 | 尾道大学 |
研究代表者 |
足立 英之 尾道大学, その他部局等, 学長 (70030666)
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研究分担者 |
中村 保 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (00237413)
大住 康之 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (10223819)
井本 伸 尾道大学, 経済情報学部, 准教授 (50369196)
稲垣 一之 尾道大学, 経済情報学部, 講師 (70508233)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 中期マクロ経済学 / 労働市場の不完全性 / 失業と賃金 / 長期不況 / 需要制約 |
研究概要 |
本研究の目的は、マクロ経済理論のなかで、完全雇用の仮定のもとで経済成長を取り扱う長期理論と、所与の資本ストックと非伸縮的価格・賃金の仮定のもとで景気循環を取り扱う短期理論によっては分析できない諸問題を中期の問題として位置づけ、そのような問題を分析するための枠組みとなる中期動学理論を展開することにある。それによって、長期不況や長期にわたる失業の問題など、相当長い期間にわたる不均衡の現象を分析することを目的とする。平成23年度の研究実施計画では、第1に、中期マクロ経済学とその関連分野でこれまで発表されてきた文献をサーベイし、研究の到達点とさらに追及されるべき問題を明らかにすること、第2に、中期経済モデルで重要な役割を果たす労働市場の不完全性について理論的・実証的研究を行うことであった。 平成23年度には、神戸と尾道で計9回の研究会を開き、上記の2つの計画に沿って研究を進めてきた。研究代表者および分担者5名による研究報告の他、外部から2名の専門家を招き報告してもらった。第1目標の文献のサーベイは、かなり幅広く進めることができた。そして、最終的な目標としている中期マクロ動学モデルの構築についても、まだ論文の形にはなっていないが、モデルの大枠を構築することができた。第2目標の労働市場の不完全性に関する研究については、Blanchflower & Oswaldによるwage curveの研究やO. Blanchardのよる労働市場と賃金に関する研究などを参考にしながら、理論的・実証的研究を行い、日本の労働市場への適用も試みた。労働市場の分析はさらに進めようとしているところである。以上が平成23年度の研究成果の概要であるが、研究実施計画で掲げた目標はおおむね達成することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度の目標の一つとしていた関連文献のサーベイはかなり幅広くでき、最終的な目標である中期マクロ動学モデルの大枠ができたこと、また、もう一つの目標としていた労働市場の不完全性に関する研究もほぼ目標通りに進んでいることなどから、おおむね順調に進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度と同様、神戸と尾道で月1~2回程度の研究会を開き、これまでの研究を継続するとともに、研究成果が明確になった部分から順次論文に仕上げていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度の「収支報告書」の「次年度使用額」は、研究分担者が物品費に回す予定だった研究費が、購入予定の物品の価格に少し不足したので、平成24年度の研究費と合わせて購入することとしたためである。
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