研究課題/領域番号 |
23530231
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
|
研究分担者 |
VESZTEG Robert 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30597753)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 公共財供給ゲーム / 実験経済学 / 排除可能性 |
研究概要 |
本研究は、Kosfeld, Okada and Riedl(2009)の公共財供給モデルを排除可能な公共財供給ゲームに適用した場合の理論的および実験研究を行う。そのために、理論モデルの検討、費用分担組織の実行ステージと公共財費用負担決定ステージの順番を変更した実験、これらの成果を下に、排除可能性な公共財供給者の競争問題のモデル化とその実験を計画している。なお、この研究では、視線測定機の利用、WEB調査・実験の利用、世論調査の利用など、従来の経済学研究ではあまり使われてこなかった様々な新しい研究方法も含めている。 本年度は理論モデルの吟味と再検討、および、上記に関連する準備実験の実施を行った。特に、公共財供給ゲームの基礎となる囚人のジレンマ実験に関する人々の効用評価を申請させる実験、公共財供給ゲームにおける外部機関による懲罰制度導入の実験、視線測定器を用いた情報獲得行動の予備実験を早稲田大学において実施した。また、公共財供給ゲームにおける文化的差異を計測する実験を委託研究としてスペイン・マドリッド第3大学で行った。公共財供給に関する理論モデルをスタグハントゲームとして定式化し、それに対する意識調査をweb調査による委託研究として行った。 それぞれの研究から得られた新たな知見は、mimeoとしてまとめられ、学会、ワークショップなどで報告された。なお、当研究費で購入したデスクトップ型PC、IPADが共同作業を効率化している。 このように、準備研究は順調に進んでいる。メインのモデルの構築と実験は平成24年度中に実施する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
下記に述べる様に研究に関連する種々の準備実験を実施した。(1)公共財供給ゲームの基礎となる囚人のジレンマ実験に関する人々の効用評価を申請させる実験(2)公共財供給ゲームにおける外部機関による懲罰制度導入の実験、(3)視線測定器を用いた情報獲得行動の予備実験、(4)公共財供給ゲームにおける文化的差異を計測する実験(委託研究)(5)公共財供給に関する理論モデルをスタグハントゲームとして定式化し、webによる意識調査(委託研究) ただし、いずれも研究初年度としての準備研究であり、メインの実験研究ではない。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度は、前年度の実験研究の成果を踏まえ、主要テーマの理論モデルの構築とそれに伴う、実験を進める。
|
次年度の研究費の使用計画 |
実際の実験結果に付随して、追加実験によるデータの補充が必要となる可能性が有る。また、研究成果を国内、国外で広く公表しなければならない。いずれも当初の計画通りである。 実験の実施に伴う費用(実験謝金、アルバイト謝金、実験委託費)研究成果の公表と討論(国内、国外学会、ワークショップ参加費)
|