平27年度の成果: 1.研究を取りまとめ、学会において発表した。(1) 日本経済思想史学会第2回西日本例会(開催日時:平成27年4月11日、会場:同志社大学)、発表テーマ「御殿場農民福音学校と食肉加工品製造の実践」。(2) 賀川豊彦学会第28回大会(開催日時:平成27年7月31日、会場:明治学院大学)、発表テーマ「賀川豊彦と黒澤酉蔵―相互扶助の思想にもとづく教育と実業―」。2.研究成果の市民への発信として公開講座での講義を行った。葉山町民大学(開催日時:平成28年3月7日、会場:葉山町教育委員会)、講義テーマ「グルントヴィと北海道酪聯の開拓者たち―宇都宮仙太郎と出納陽一を中心にして―」。3.再調査のために資料探査及びフィールドワークを行った。(1) 平成27年9月17日、賀川豊彦記念松沢資料館所蔵資料調査。 (2) 平成27年9月18日、御殿場農民福音学校関連施設現地調査。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果: 相互扶助(協同的事業)を基礎に据えた経済活動によって新しい社会の創造を目指した運動として、賀川豊彦・藤崎盛一らによる農民福音学校運動(→高崎ハム)と、宇都宮仙太郎・黒澤酉蔵らによる北海道酪聯(→雪印乳業)の実践の軌跡を詳細に解明し、それらを21世紀の共生社会・循環型持続可能社会に再評価されるべき経済思想として描き出した。これらの研究成果は論文及び学会での発表等を通して発信されている。
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