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2012 年度 実施状況報告書

中国GDP統計に関する現状と課題 ―日本との比較―

研究課題

研究課題/領域番号 23530247
研究機関埼玉大学

研究代表者

李 潔  埼玉大学, 経済学部, 教授 (10302506)

研究分担者 作間 逸雄  専修大学, 経済学部, 教授 (50114947)
キーワード中国GDP / SNA / MPS / 日中比較
研究概要

上記研究課題を研究する第二年度として、主に以下の研究成果を上げました。
1. 論文:李潔「日本と中国GDP統計作成の比較」大阪経済大学『大阪経大論集』第63巻第2号79-94頁(主な内容:日本と中国のGDP統計作成方法は、両国におけるSNAの導入経緯や統計制度、既存統計の相違によって大きく異なっている。本論文では、三面等価を最大限に重視するために産業連関統計をベースにする日本のGDP作成方法と、生産・所得アプローチと支出アプローチを平行して推計を行う中国のGDP作成方法について詳細な考察を行った。)
2. 論文:李潔「中国GDP統計をめぐる論争の再考」埼玉大学経済学会『社会科学論集』第138号69-82頁(主な内容:これまで中国GDP統計が国際的に注目されてきた経緯・背景についてサーベーを行い、また、中国国家統計局によるこうした批判の一部に対する反論や対応、これまでのGDPに対する遡及改訂を含めて考察した。そこから、広くマスコミで取り上げられてきた中国GDPの水増し(過大評価)の問題について、むしろ正反対の可能性があること、つまり、国家統計局はこれまで中国GDPを保守的に過小推計してきたかもしれないことが示唆される。また、中央政府の発表するGDP統計と地方政府の発表するGRP(Gross Regional Product)統計との整合性の問題や、MPS概念に基づくGDP推計の問題などについても論及した。)
3. 新聞コラム:李潔「日中GDP推計方法の相違」2012年6月1日『埼玉新聞コラム』
4. 研究報告:李潔「中国GDP統計における帰属家賃の推計について―日本と比較しながら―」2013年2月14日『マクロ会計とミクロ会計の融合』研究会(場所:一橋大学・東キャンパス・第三研究館308号室)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年研究プロジェクト初年度の下準備に踏まえ、上の研究実績の概要に示される通り、大きな研究成果を上げています。

今後の研究の推進方策

継続に2008SNAの内容の精査。それと同時に、来年度は、主に以下のいくつかの課題を取りこみます。
1.今年度は日本と中国の名目GDP統計の作成方法について、研究をまとめましたが、来年度は、この延長として実質GDPの推計方法や問題点について検討する。
2.GDP統計における帰属計算の問題、とくに帰属家賃の推計問題について、もっと詳しく検討する。
3.産業別生産性について、日中韓の国際比較も行う予定です。

次年度の研究費の使用計画

1.研究成果を学会報告するための旅費、あるいは意見交換やヒヤリングを行うための旅費。
2.関連資料データなどの購入。
3.専門家を招くための謝金。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「中国GDP統計をめぐる論争の再考」2013

    • 著者名/発表者名
      李潔
    • 雑誌名

      『社会科学論集』

      巻: 第138号 ページ: 69-82

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「日本と中国GDP統計作成の比較」2012

    • 著者名/発表者名
      李潔
    • 雑誌名

      『大阪経大論集』

      巻: 第63巻第2号 ページ: 79-94

  • [学会発表] 「中国GDP統計における帰属家賃の推計について―日本と比較しながら―」

    • 著者名/発表者名
      李潔
    • 学会等名
      『マクロ会計とミクロ会計の融合』研究会
    • 発表場所
      一橋大学・東キャンパス・第三研究館308号室
  • [備考] 李潔「日本と中国GDP統計作成の比較」『大阪経大論集』第63巻第2号

    • URL

      http://www.osaka-ue.ac.jp/keidaigakkai/journal/journal63_1/journal63_2/index.html

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公開日: 2014-07-24  

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