26年度は25年度に行った回帰関数の関数型に関する検定を操作変数モデルへの拡張を行った。 25年度に開発した検定では、説明変数の値が近い被説明変数を用いて被説明変数のノンパラメトリックな分散を推定して、それとパラメトリックモデルからの残差を用いた分散と比べることで検定を行ったが、説明変数の次元が高いとバイアスが生じるためバイアスを推定して除く必要があった。それを操作変数の値が近いパラメトリック残差を使って分散を推定することで、操作変数モデルへの拡張でき、かつバイアス項の推定を不必要にすることができた。 また、この検定はパラメトリックモデルが正しかった場合には操作変数が有効かどうかの検定もなっている。今まで、操作変数の次元がパラメータの次元と同じ場合には、操作変数の有効性の検定は存在しなかったので、意味のある結果であると考えられる。
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