正規・非正規の雇用形態別に、女性の就業率がどのような地域差をもっているかを、日本の近年のマイクロデータで確認した。その結果、女性就業率の地域差は、有配偶女性の正規雇用においてもっとも大きく、有配偶女性のパート雇用や無配偶女性の就業では地域差は小さいことがわかった。また、正規雇用での就業率が最も高いのは、日本海側地域(山形、新潟、富山、石川、福井、鳥取、島根)である。さらに、1930年以降近年までの集計データを用いて、女性就業の地域差が歴史的にどのように推移したかを確認した。その結果、日本海側地域は1955年以降、就業率が最も高い地域になったことがわかった。
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