本研究では「経済制裁・貿易制裁が有効であるかどうか」を分析する為に、国際貿易論の観点から理論的モデルを構築した。 モデル構築に当たっては、経済制裁をかけるぞという「脅し」の効果と実際に経済制裁をかけた場合の効果を識別し、又、経済制裁に用いられる貿易政策の種類、制裁の目的、国連・WTO 等の多国的アプローチとアメリカやヨーロッパ等の少数国による経済制裁の比較、経済制非賛同国の有無、制裁執行以前の貿易量などの項目に着目したものである。本年度は前年度までの理論モデルの精度を高め、モデルのシミュレーション分析を行った。また国内外の研究者とコミュニケーションを取り、フィードバックを基に論文の形に仕上げた後、査読ジャーナルに投稿中である。
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