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2013 年度 実績報告書

企業間信用の役割およびその銀行借入・在庫との関連性のミクロデータを用いた研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530271
研究機関大阪学院大学

研究代表者

三輪 芳朗  大阪学院大学, 経済学部, 教授 (90109158)

キーワード在庫投資行動 / 生産・出荷と在庫投資 / 製品在庫 / 仕掛品在庫 / 原材料在庫 / 流通在庫 / 企業間信用 / 銀行借入
研究概要

平成25年度は、前年度までの活動の成果を踏まえて、在庫投資変動の実態の検討に重点を置いた。在庫投資変動が、マクロの短期の景気変動の最重要の原因の一つであるとする世界共通の通念は、とりわけ在庫管理技術が向上した近年の個別企業の在庫投資行動の実態との間に重大な違和感を生じさせている。しかし、在庫あるいは在庫投資、さらにその変動をデータに即して実証的に検討するためには、関連統計の乏しさに加えて、各国の関連統計の作成方法、在庫概念の多様さなどの深刻な障害に悩まされることになり、各国の研究も実証データの制約の前に、長らく停滞してきた。
日本には、月次の生産動態統計およびそれに基づく鉱工業生産指数が存在し、品目ごとの生産・出荷・在庫投資の変動を月次ベースでみることができる。さらに、GDP統計の在庫投資について商品別・座愛顧形態別に四半期ベースで見ることができる。リーマンショック後の時期と先の金融危機の時期に焦点を合わせて、大きな在庫投資変動が見られるはずの時期の在庫投資の変動について詳細に検討して、半世紀にわたって世界中で通念として受け入れられてきた在庫投資変動が短期のマクロ変動の最重要原因の一つであるとする見方が、少なくとも日本のデータによっては支持されないという結論を得た。
日本語と英語で論文をまとめたdiscussion paperを作成して幅広い読者に読まれるようにすると同時に、研究会等で発表して、改善の作業を継続している。英文の論文は近日中に出版されることになっている。
この研究も、先行する2年間の研究成果と密接に関連すると同時に、整合的な結論を得るものであり、既存研究にも重大な影響を与えるものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Do Wild Fluctuations in Quarterly Inventory Investment Data Matter?: A Study of Japanese GDP Statistics, 1994-20102014

    • 著者名/発表者名
      Yoshiro Miwa
    • 雑誌名

      経済学論集(東京大学)

      巻: 79巻第3号、第4号 ページ: 印刷中

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公開日: 2015-05-28  

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